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転移性胃癌・大腸癌患者を対象にした抑うつ状態についてのスクリーニング調査
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JPY
Abstract
がん患者において抑うつなどの精神症状は通常より高頻度で認められ,進行癌患者ではさらにその有病率が高いことが知られている。しかし,がん患者の抑うつはがん医療の現場で看過されやすいにもかかわらず,精神症状がしばしばみられる手術不能転移性がん患者に対してさえ,ルーチンに抑うつ状態を評価することはなされていない。抑うつを含めた精神症状は,身体的・心理学的・臨床的因子など様々な要因により影響される。そこで今回,当院に入院している転移性胃癌・大腸癌患者(n=47)を対象に,早期に精神症状をすくい上げることを目的として自己評価式抑うつ尺度(SDS)を用いた心理学的なスクリーニング検査を行い,上記因子とSDS スコアとの関係について解析した。SDSスコアは,性別や年齢,PS,がん腫,心理面接の受け入れ態度により有意差を認めなかった。一方,化学療法中の患者(groupA)と比べて化学療法の適応がなくなり緩和医療のみを受けている患者(group B)では明らかにSDSスコアが高値を示した(p<0.001)。また,経時的にSDSスコアの推移を追えた4症例では,病状の進行に伴い,それぞれスコアが有意に上昇していた(p<0.05)。以上より化学療法の適応がない終末期の患者では支持的で細やかな精神症状のケアがより重要であることが示唆された。
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/content/article/0385-0684/37060/1059