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JPY
Abstract
症例は74 歳,女性。膵尾部癌の診断で2005年4 月に膵尾部切除術を施行予定であったが開腹時に腹膜播種を認めたため,胃空腸吻合術のみを施行した。手術後のCT で肝転移の出現を認めたが腹膜播種は評価不能であった。全身化学療法施行の方針とし,gemcitabine+S-1 併用化学療法を施行した。5コース終了後,原発巣および肝転移は軽度縮小したが上腹部の術後創近傍に皮下腫瘤の出現を認め,膵癌の腹壁転移と診断した。腹壁転移は手術時のimplantationによるものと考えられた。原発巣および肝転移の制御は良好であり,治療の選択肢も限られていることからgemcitabine+S-1 併用化学療法を継続した。7コース終了後,腹膜播種の増悪により経口摂取が困難となり,投与を中止とした。全身状態が徐々に悪化し,10月に死亡された。腹壁転移は低頻度の転移形式であり,膵癌の腹壁転移の報告はわれわれの調べる限り2 例を認めるのみであった。implantation によると思われる腹壁転移を伴った膵癌の1 例を経験したので,若干の文献的考察を含めて報告する。
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/content/article/0385-0684/37060/1149