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JPY
Abstract
内分泌腺以外の組織から発生した腫瘍が,本来生成しないホルモンを産生する場合を異所性ホルモン産生腫瘍と呼ぶ。最近ではホルモンの微量測定や遺伝子発現の検出が可能となり,内分泌腺以外の多くの正常組織でも微量のホルモンを産生していることが明らかになっているが,従来より腫瘍由来のホルモン過剰により臨床症状や検査値の異常を伴う病態を異所性ホルモン症候群と呼ぶ。腫瘍随伴症候群のなかで最もよくみられ,腫瘍の診断の契機となることもまれではない。臨床症状は多彩であり,産生されるホルモンの種類により特徴付けられる。診断は, 1.ホルモン過剰による臨床症状または生化学的異常が認められる, 2.腫瘍を摘出するとこれらの症状や生化学的異常が消失し,再発すると再び出現する, 3.腫瘍の還流静脈血中のホルモンのステップアップを認める,のいずれかの項目を満たせばほぼ確実であり,最終的に 4.腫瘍組織中のホルモンの存在やホルモン産生を証明すれば確実となる。治療は原因腫瘍に対する根治治療が基本だが,手術不能の場合はホルモン過剰分泌をコントロールする対症療法が行われる。
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/content/article/0385-0684/37060/989