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JPY
Abstract
造血器悪性疾患の治療においては,近年,次々と分子標的薬が導入され,その治療成績の向上に大きな貢献をしている。慢性骨髄性白血病(CML)におけるimatinib療法は,同種移植療法以外では長期生存が望めなかった従来の状況を一変させた。最近では第二世代チロシンキナーゼ阻害剤も導入された。急性前骨髄性白血病(APL)においては,分化誘導をもたらすATRA を投与することで,高頻度に合併し致命率の高かった播種性血管内凝固症候群のコントロールが容易になった他,再発率も下がり生存率の向上がもたらされた。多発性骨髄腫(MM)の治療でもサリドマイドが導入された。本稿では,主としてCML,APL,MMの治療における経口の分子標的薬の位置付けについて,その治療成績を併せて紹介する。
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/content/article/0385-0684/37070/1214