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胃がんにおけるHER2,EGFR,IGF-1R,VEGFR の発現と化学療法の治療成績
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JPY
Abstract
胃がん組織におけるHER2,epidermal growth factor receptor(EGFR),insulin-like growth factor receptor(IGF-1R),およびvascular endothelial growth factor receptor 1,2,3(VEGF-R1,VEGF-R2,VEGF-R3)の各蛋白発現と化学療法レジメン別の治療効果(奏効率と無増悪生存期間)および予後との関連を検討した。対象は国立がんセンター中央病院において胃がん原発巣の外科的切除術を受け,その後に遺残または再発に対しS-1 単剤(29 例)またはirinotecan+cisplatin併用療法(28例)を一次化学療法として受けた計57 例である。胃がん切除標本(ホルマリン固定パラフィン包埋切片)を用いてHER2,EGFR,IGF-1R,VEGF-R1 の腫瘍細胞における発現,およびVEGF-R1,VEGF-R2,VEGF-R3の腫瘍間質脈管における発現を免疫組織化学染色により調べた。その結果,HER2(p=0.017)とIGF-1R(p=0.025)は分化型胃がんで有意に強い発現が多かったが,未分化型胃がんでの発現率はHER2の6%に対しIGF-1R は72%であった。各化学療法レジメンの奏効率と有意に関連する蛋白発現はなかった。S-1 単剤療法群において腫瘍細胞質のVEGF-R1 染色陽性の症例は陰性例に比べ有意に無増悪生存期間が短かった(logrank,p=0.017)。全症例における予後因子解析では,41 例(72%)でみられた細胞膜IGF-1R と間質脈管VEGF-R3 の共発現が最も有意な予後不良因子であった(ハザード比: 1.82(95% CI 1.31〜2.63),p<0.001)。本研究の結果は,胃がんにおける今後の分子標的薬剤の効率的な臨床応用への手がかりになると考えられる。
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/content/article/0385-0684/37080/1489