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網羅的遺伝子発現解析を用いたヒト腫瘍株のプロファイリング
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JPY
Abstract
遺伝子発現解析によるヒト腫瘍細胞株のプロファイリングが,最適抗癌剤の選択方法の一つとなり得るか否かを検討した。今回の検討に用いられた腫瘍細胞は患者の癌を無菌的にヌードマウスに移植して以来,今日までin vivo で継代を続けている胃癌11株,大腸癌7 株,乳癌6 株,膵癌3株,肺癌5 株,食道癌2 株,肝癌1 株,腎癌1 株,子宮体癌1 株,卵巣癌2 株,悪性黒色腫1 株,計40 株のヌードマウス移植ヒト癌を各々ヌードマウスより摘出し作製した。それらの40 株の腫瘍に対する9 種類の抗癌剤(MMC,CDDP,ACNU,CPT-11,CPA,FT-207,UFT,5'-DFUR およびADM)の腫瘍増殖抑制効果のデータパネルを基に,クラスタリング解析を用いて40 株の腫瘍細胞のプロファイリングを行った。その結果,検討した薬剤群は5-FU 系とそれ以外のグループに分類された。同一腫瘍株についてmicroarray による網羅的な遺伝子発現解析を行い,腫瘍増殖抑制効果のクラスタリング解析から得られた腫瘍株の分類を基に統計学的な解析を実施しグループごとに特徴的な遺伝子について検討をしたところ,5-FU 系薬剤が効きやすい腫瘍株でp53 の活性化にかかわる経路の亢進を見いだした。このことは,microarray を用いた網羅的な遺伝子発現データが腫瘍株のプロファイリングに有用なツールとなり得ることを示唆しており,今回得られた結果から,抗癌剤の評価に対して検討する腫瘍の使い分けができる可能性が考えられた。
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/content/article/0385-0684/37080/1525