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JPY
Abstract
遺伝子変異に代表されるジェネティックな異常だけでなく,後天的な遺伝子修飾であるエピジェネティックな異常による発癌機構の存在が明らかにされてきたのと同時に,エピジェネティックに作用することで抗腫瘍効果を示す化合物が見いだされてきた。その代表的な化合物として,ヒストン脱アセチル化酵素(histone deacetylase: HDAC)阻害剤があげられ,現在米国では2 種類のHDAC阻害剤(vorinostat, romidepsin)がFDAよりcutaneous T-cell lymphoma(CTCL)の治療薬として認可されている。また,これら以外にも多くのHDAC 阻害剤の単剤あるいは併用投与による臨床試験が実施中である。HDAC阻害剤もまた,他の分子標的抗癌剤と同様,効果予測に関する分子マーカーの探索や作用分子機構に基づいた併用投与が,よりよい治療効果を得るための課題となっている。
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/content/article/0385-0684/37090/1665