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少量Dasatinibで血液学的寛解に導入し得た高齢者慢性骨髄性白血病の1 例
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JPY
Abstract
慢性期慢性骨髄性白血病(CML)の第一選択はBCR-ABL 特異的なチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)imatinibであるが,耐性もしくは不耐容のケースには第二世代TKIが用いられる。現在nilotinibとdasatinibが臨床使用可能であるが,前者にリパーゼ上昇や膵炎,耐糖能障害,後者には胸水などの体液貯留,また両者ともQT 延長などの心機能に対する副作用などの非血液毒性が知られており,特に高齢者では慎重な投与が必要な場合がある。今回われわれは,87 歳のimatinib不耐容のCML移行期患者に移行期通常量の1/7(20 mg/ day)でdasatinibを開始したところ,18 日目に血液学的完全寛解(CHR)を認めた。非血液毒性は認めず,その後,血球減少進行のため減量し,週2 回のdasatinib投与にて6 か月以上CHR を維持している。本症例では細胞遺伝学的効果は認めていないが,このような少量dasatinibでCHR を得た症例の報告はなく,高齢のimatinib 耐性患者の移行期などで他に有効な治療がなく,通常量の第二世代TKI も投与が困難と考えられる症例には試みる価値がある投与法と思われた。どのような症例で少量dasatinib によるCML のコントロールが可能か,また急性転化への進展を抑制できるのかは明らかでなく,今後の症例の集積が望まれる。
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