No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
FOLFOX4 療法施行中に間質性肺炎を発症した1 症例
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
FOLFOX/ベバシズマブ療法は,再発・切除不能結腸・直腸癌における癌化学療法の代表的レジメンの一つであり,国内外において広く普及している。今回,FOLFOX4/ベバシズマブ療法による薬剤性間質性肺炎を経験したので報告する。症例は71歳,男性。直腸癌肺転移症例に対し術後化学療法として,FOLFOX4/ベバシズマブ療法を行った。11 コース目の5-FU 持続点滴中に発熱を認めたため化学療法を中止したが,14 日目に白血球数の上昇とgrade 3 の呼吸困難を認めたため間質性肺炎を疑い,ステロイドパルス療法(コハク酸メチルプレドニゾロン1 g/day 3 日間)を行った。これにより臨床症状は改善し,致死的状況に至らず退院となった。その後,血液検査結果,胸部X線写真,胸部CT 画像より薬剤性間質性肺炎を疑い,原因薬剤を同定するためリンパ球刺激試験(DLST)を行った。結果はオキサリプラチン,5-フルオロウラシル,l-レボホリナートにて陽性,ベバシズマブにて陰性であった。これらの結果より,本症例はオキサリプラチンおよび5-フルオロウラシル,l-レボホリナートによる間質性肺炎ではないかと推察された。FOLFOX/ベバシズマブ療法による薬剤性間質性肺炎はまれな副作用であるが,ベバシズマブの国内における市販後調査において6例が報告されており,因果関係は不明であるうち1 例が死亡していることから注意が必要である。化学療法中の発熱,呼吸困難の出現時には薬剤性間質性肺炎の合併を疑い,十分な注意が必要であると考えられる。
Full text loading...
/content/article/0385-0684/38020/317