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Helicobacter pylori感染と肝疾患
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JPY
Abstract
近年,Helicobacter感染は上部消化器疾患だけでなく,いくつかの他系統の疾患(たとえば心血管疾患,肝および胆道疾患)でもその関連性が報告されている。肝疾患とH.pylori(Helicobacter pylori)との関連性については肝性脳症におけるH.pylori 感染の関与が報告されて以来,H.pylori 感染が高アンモニア血症の一因であるとともにH.pylori 除菌によるアンモニア低下や脳症改善効果が数多く報告された。しかしながら,H.pylori除菌による肝性脳症改善は得られないとする矛盾する結果もいくつか報告された。したがって,高アンモニア血症や肝性脳症の治療を目的としたH.pylori陽性患者の除菌治療は積極的には推奨されていない。また,PBC(primary biliary cirrhosis)やPSC(primary sclerosing cholangitis)といった胆汁欝滞性肝疾患の病因としてのHelicobacter 属の関与については明らかでなく,肝癌の発症に関与するかどうかもはっきりしない。今回われわれはH.pylori感染がNAFLD(non-alcoholic fatty liver disease)の潜在的な発症因子の一つである可能性を示唆した。以上により,H.pylori感染と肝疾患の関連性はいずれの疾患においても明らかにされておらず,今後のさらなる基礎および臨床研究が期待される。
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