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Oxaliplatin末梢投与における血管痛の原因と対策
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JPY
Abstract
2009 年9 月,進行・再発の結腸・直腸癌にXELOX 療法が承認され,より簡便な治療を提供できるようになった。しかしながら,XELOX 療法を末梢静脈から施行したところ,oxaliplatin(L-OHP)投与中に強い血管痛の出現が散見された。われわれは血管痛の原因と対策を検討する目的で,溶解液の滴定酸度,浸透圧,pHと,少量のdexamethasoneを加えた溶解液の滴定酸度,浸透圧,pH を測定した。また,dexamethasone 添加による血管痛軽減効果についても検討した。その結果,L-OHP/5%ブドウ糖注射液の滴定酸度は0.1 mEq/L 以下,浸透圧は300〜320 mOsm/Lであったが,pHは約4.8でありpH が血管痛の原因の一つになっていることが示唆された。L-OHP/5%ブドウ糖液にdexamethasone 1.65〜6.6 mg を加えるとpH は約4.8 から6.5〜7.6 に補正された。さらに,dexamethasone 1.65 mg を添加した溶液で投与すると,L-OHPによる血管痛が軽減した症例を経験した。L-OHP はアルカリ性領域で不安定であり塩基性溶液との混和は避けることとされているが,dexamethasone 1.65〜3.3 mgを添加しpHを調整した溶液では,L-OHP の含有率の低下を来すことなく血管痛を軽減できると考えられた。
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