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バンコマイシン投与によって難治性肝性脳症が改善し肝細胞癌に対する肝動脈化学塞栓療法が可能となった1 例
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JPY
Abstract
症例は80 歳,男性。C 型肝硬変,肝細胞癌で通院していた。2007 年秋ごろから肝性脳症を繰り返すようになり,頻回の外来通院と入院加療を必要とした。肝予備能の低下により,肝細胞癌に対する治療は不可能となった。肝性脳症に対して緩下剤,ラクツロース,カナマイシン内服などの投与を行ったが,脳症のコントロールは困難であった。血中アンモニア値は130 μg/dL前後で,時に200 μg/dL 以上となった。12 月よりバンコマイシン内服(0.5 g/回,3 日に1 回投与)を追加したところ,アンモニア値は速やかに50 μg/dL 低下となり,意識レベルの正常化,ADL,QOLの改善など著明な効果が得られた。バンコマイシン内服開始3 か月後には,Child C(10 点)からChild B(7 点)と肝予備能も改善,肝細胞癌に対し肝動脈化学塞栓療法が可能となった。
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