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Cancer Survivorship―患者と医療者,社会はがんとどのように向き合うか―
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JPY
Abstract
「どれだけ生きられるか」と治療効果や生存率ばかりにとらわれるのでなく,「自分らしく,いかに生きるか」を考えよう―。近年,米国で生まれた「がんサバイバーシップ」の考え方が注目されている。がんサバイバーシップとは,1986年に米国の患者支援団体が打ちだした新しい概念で,「the experience of living with,through,and beyond cancer」と定義される。がん患者は死の宣告を受けた犠牲者だとする社会の偏見に対し,「がんと診断された時から死の瞬間まで生存者であり続ける」との意味を込め,最後まで自分らしく生きる権利を社会に訴える運動でもあった。こうした考え方は世界に広がり,イタリアでは,がん経験者の就労を守る運動などへと展開している。日本でも,がん罹患者の増加や5 年生存率の向上により,患者支援団体などの間でそうした生き方を支える取り組みが始まっているが,社会の認識はまだ十分とはいえず,終末期にある人々も含めて「今を生きる人」ととらえられるか問われている。
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