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JPY
Abstract
高齢がん患者に対する手術療法の是非は,重篤な合併症リスクと期待余命の推定,がん疾患による死亡・QOL低下のリスク,他の治療法の有効性,患者本人の希望などを総合して決定される。術前に暦年齢のみで手術リスクを推定することは危険で,様々な併存症,既往症,身体機能,検査所見などを考慮した評価方法が提唱されてきた。しかし,まだすべての術式,疾患,進行度に対応できるものは確立されていない。また,あまりに複雑な評価法では時間がかかりすぎるという問題がある。一般的にいうと,期待余命が長いほど,また,より早期がんであるほど,さらにリスク評価が低いほど,疾患の根治を期待して手術療法が採用される傾向がある。がん治療の目的は,QOL の低下を防ぎながら可能な限り長い生存期間をめざすことである。この視点に立つと,早期がんで根治が可能な場合でも,その進展速度を考慮して,あえて手術療法を採用しないこともあり得る。他方,たとえ進行がんでも,緊急の生命の危機を避けるために手術療法を採用することもある。
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/content/article/0385-0684/38100/1582