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がん化学療法による嗅覚異常の実態調査および味覚異常との関連
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JPY
Abstract
味覚と嗅覚には密接な関係があり,いずれかの機能低下が他者に影響を及ぼす可能性も考えられることから,がん化学療法を受けている患者の味覚異常と嗅覚異常の発現状況の関連を把握することは重要である。そこで,金沢大学附属病院外来化学療法室で抗がん剤を投与された患者を対象に,味覚異常と嗅覚異常の発現頻度の関連を解析した。調査の同意が得られた136 例中75例(55%)が味覚異常を訴えており,26 例(19%)に嗅覚異常がみられた。味覚異常があった患者では,味覚異常がなかった患者に比べ,嗅覚異常の発現リスクが有意に高かった。味覚異常の発現頻度が他レジメンと比較して有意に高かったのはdocetaxel(85%)であった。一方,統計的に有意ではなかったが,嗅覚異常の発現頻度が高い化学療法レジメンは,docetaxel(31%),irinotecan+l-leucovorin(l-LV)+5- fluorouracil(5-FU)(31%),l-oxaliplatin+l-LV+5-FU(28%),trastuzumab(23%),weekly paclitaxel(22%)などであった。医療者の嗅覚異常に対する認識は低い可能性があるが,抗がん剤で惹起されやすい副作用の一つとして味覚異常と並んで嗅覚異常を認識する必要があると考えられた。
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/content/article/0385-0684/38130/2617