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S-1療法中の嘔気と食欲低下に対し低用量Mirtazapineで著効が得られた1 例
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JPY
Abstract
症例は80 歳台,男性。cStageIV癌に対しS-1 療法中に嘔気が出現し,prochlorperazine maleate 15 mg/日を投与した。しかし改善しないため難治性嘔気と診断し,mirtazapine 7.5 mg/日を就寝前投与で開始した。投与翌日には嘔気はなくなり,朝食をほぼ全量摂取することができた。その後は嘔気を訴えることはなく,食事摂取量も良好であった。mirtazapineはノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(noradrenergic and specific serotonergic antidepressant: NaSSA)と呼ばれる新規抗うつ薬で,5-HT3受容体拮抗作用をもち,嘔気を改善させる。mirtazapine は通常15 mg/日で投与を開始するが,この投与量は眠気が強く出現するため,自験例では低用量の7.5 mg/日で投与した。眠気はまったくみられず,日常生活に支障を与えることなく,安全に投与を続けることができた。低用量mirtazapine はS-1 療法時の難治性嘔気に対して,有効な選択肢の一つであると考えられる。
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/content/article/0385-0684/39010/143