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乳癌骨転移治療における抗RANKL 抗体デノスマブ
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JPY
Abstract
乳癌は,固形癌のなかでも骨転移の頻度が高いことが知られている。近年の乳癌治療効果の向上により骨転移後の予後が延長されたことから,骨転移に伴う骨合併症を抑制し,QOL を改善するためにも骨転移の治療がますます重要になってきている。骨転移に対しては,現在,乳癌診療に関する国内外のガイドラインでも推奨されているビスホスホネート(BP)製剤が広く臨床にて使用されている。しかしながら,効果,安全性,利便性の面において改善の余地が残されている。骨転移の形成,進行に重要な破骨細胞による骨吸収作用には,主に骨芽細胞/骨髄間質細胞に発現するサイトカインであるRANKL が重要な役割を担っていることが明らかとなっている。デノスマブはRANKL に対するヒト型モノクローナル抗体で,RANKL がその受容体であるRANK と結合することを阻害し,破骨細胞の分化,活性化,生存を抑制する働きをもつ。骨転移を有する進行乳癌患者を対象とした第III相臨床試験において,デノスマブはゾレドロン酸に比べ,初回骨関連事象(skeletal-related events: SRE)と,初回および初回以降のSRE の発現リスクをそれぞれ有意に抑制した。また,デノスマブはゾレドロン酸と比較して,痛みの進行抑制やQOL 維持についてもより有効であることが示唆された。今後,皮下投与のため利便性にも優れたデノスマブの登場により,乳癌の骨転移治療のさらなる普及,発展が期待される。
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