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S-1隔日投与にて長期間QOL を維持できた切除不能残胃癌の1 例
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JPY
Abstract
症例は81 歳,男性。既往歴として,40 歳時,胃潰瘍にて胃切除術。80 歳時,泌尿器科にて前立腺癌,骨転移の診断。抗男性ホルモン療法にて治療中。貧血を指摘され,精査にて残胃体上部前壁の低分化型腺癌と診断された。cT3,N3,M1,cStageⅣであり,根治手術不可能と判断した。高齢であること,貧血を認めること,PS 2 と全身状態が不良であることを考慮し,S-1隔日投与法(50 mg/回,1 日2 回,隔日投与)を開始した。治療開始3 か月で残胃の腫瘍は消失,生検にて癌陰性。腹部大動脈周囲リンパ節の著明な縮小を認め,cPRを得た。その後もcPR の状態とQOL が維持可能で,治療に伴うgrade 1以上の有害事象を一切認めず,安全に治療継続可能であった。治療開始早期より食事摂取量の増加,全身状態の改善,QOLの向上を認め,治療効果は満足のいくものであった。胃癌に対するS-1 隔日投与は,抗腫瘍効果を維持しながら有害事象の発現を激減させる長期投与法として有望な治療であると考えられた。S-1 隔日投与開始より16 か月後,前立腺癌により永眠された。
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/content/article/0385-0684/39030/469