No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
腫瘍細胞は,化学療法や放射線によって生じるDNA 傷害をDNA 修復機構で修復することによって生存している。poly(ADP-ribose)polymerase(PARP)は,DNA の一本鎖切断を修復する経路において塩基除去修復を担っている酵素である。PARP 阻害薬は,相同組み換えが欠如した腫瘍において合成致死を起こす作用や,化学療法や放射線治療における殺細胞効果を増強する作用があり,臨床開発されている。相同組み換えの欠如は,BRCA 関連の腫瘍に限られたものではなく,他の腫瘍においてもPARP 阻害薬の効果が期待される。PARP 活性の阻害は,DNA 傷害作用を有するアルキル化剤,プラチナ製剤,トポイソメラーゼ阻害剤や放射線などの作用を増強することがin vitro/in vivoで示されている。現在までに少なくとも九つの製薬企業がPARP阻害剤の臨床試験を行っている。最近の研究では,BRCA 変異を有するような相同組み換えの欠如した腫瘍において,PARP 阻害剤の有効性が示されている。本稿では,PARP 阻害剤の知見や概念を概説し,臨床開発について要約する。PARP阻害剤の効果予測因子を発見することが今後の研究の課題であろう。
Full text loading...
/content/article/0385-0684/39040/519