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がん疼痛患者における複方オキシコドン注射液の使用状況に関する調査
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JPY
Abstract
本邦で使用できるオキシコドン製剤には経口剤と他の成分が配合された複方注射剤がある。複方オキシコドン注射液パビナール®注はオキシコドン塩酸塩とヒドロコタルニン塩酸塩を含有する注射剤であり,実臨床ではオキシコドン単剤の注射剤と同等な薬剤として使用されている。複方オキシコドン注射液の承認されている投与方法は皮下投与のみであり,静脈内投与に関する文献報告はほとんどみられず,有効性や安全性の報告は少ない。そこで,がん疼痛患者における複方オキシコドン注射液の使用実態を調査し,静脈内投与の有効性と安全性を皮下投与と比較し検討することとした。2008 年4 月〜2011年9 月の間にがん疼痛患者に対して複方オキシコドン注射液が使用された症例を,診療録より後方視的に調査した。対象症例は245 例で,うち静脈内投与187例,皮下投与が58 例であった。オキシコドンの1 日最高投与量の平均は,静脈内投与218 mg,皮下投与で59 mgであった。複方オキシコドン注射液の投与開始理由は,経口投与不可能105 例,投与量調整56例,他剤効果不十分37 例,副作用軽減33 例であった。疼痛スコアnumeric rating scale(0〜10)の平均は,静脈内投与で投与開始前3.7,投与中1.8,皮下投与で投与開始前3.4,投与中1.2 であった。複方オキシコドン注射液投与による主な有害事象(静脈内投与,皮下投与)としては,便秘(37%,28%),嘔気(31%,34%),眠気(52%,50%)を認めた。複方オキシコドン注射液投与中の疼痛スコアの改善は両経路で同程度であり,主な有害事象の発現割合も同程度であったことから有効性と安全性に大きな違いはないと考えられる。経口オキシコドンとの変換比率は変更の理由により異なり,当院で目安としている比率(0.75)に対して開始後4 日以内に20〜40%程度の上乗せが必要であった。複方オキシコドン注射液は,投与量や輸液ルートの有無,投与開始の理由など個々の状態を考慮して使用することにより,がん疼痛治療に有効な薬剤であると考えられた。
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