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JPY
Abstract
「ジャパンシンドローム」という言葉がメディアをにぎわせている。高齢化が人類史上かつてない高いレベルに達した日本では,在宅介護分野から医療分野に至る様々な問題を解決するための手段としてロボット技術に寄せられる期待は大きい。すでに世の中に普及した産業用ロボットは,ある隔離された環境において硬くて既知の特性をもつ物を対象に特化した作業をすることで大成功を収めた。それと比較し,医療・福祉分野においては環境は常に複雑に変化し,また対象物の人には個体差が存在することが多く,形状や各種特性も変化しやすい。さらに,ロボットには人との直接的なインタラクションが求められる機会が多く,ロボットと人の関係は状況に応じて柔軟に接触すべき関係になり,接触を回避すべき関係にもなる。高齢者とロボット,ロボットと実環境という直接的なインタラクションが求められる生活支援ロボット。また,医師とロボット,ロボットと患者の身体という直接的なインタラクションが求められる手術支援ロボット。いずれも人間とロボットの知的関係の確立が共通の技術課題として取り組みが急がれる。われわれのグループでは,これまでに環境の変化や個体差など複雑な問題に対応した様々なロボットを開発してきた。介護やリハビリテーションを支援するロボットには,特に直観的な操作性と個人個人の残存能力に適応したアシスト方法の追求が求められる。一方で,手術などを支援する医療ロボットには,術者が有する知識,経験則を力学的な定量的数値として置き換えロボットを制御することが求められる。本報では,われわれのこれまでの取り組みについて,具体的な工学的技術論を織り交ぜながら数例の開発事例を紹介する。
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