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癌患者におけるMyeloid─Derived Suppressor Cells(MDSC) の検討
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JPY
Abstract
骨髄由来免疫抑制細胞(myeloid─derived suppressor cells: MDSC)は,未熟な骨髄細胞でがん組織やリンパ節,末梢血中に見いだされる免疫抑制細胞で免疫療法の効果を阻害する因子として注目されている。また感染や外傷によっても誘導されるため,癌の進展における炎症の関与においても重要な存在である。これらの動態を検討するために種々の癌患者末梢血のMDSC を測定した。対象癌患者は食道癌,胃癌,大腸癌,肝細胞癌,胆管細胞癌,膵臓癌,乳癌,卵巣癌,甲状腺癌,肺癌と健常成人の合計240 検体である。末梢血単核球を分離しflow cytometry にてMDSC を測定し,IFN─γ 産生能とsIL─2R 濃度をELISA にて測定した。MDSC 値は食道,胃,大腸,肝,膵,乳癌で健常成人に比べて有意に高値を示した(p<0.05)。大腸癌ではMDSC 値は好中球数,sIL─2R 血中濃度と正の相関を(p<0.05),IFN─γ の産生,albumin 濃度,リンパ球数とそれぞれ負の相関を示した(すべてp<0.05)。また卵巣癌症例では腹水中にMDSC を認めた。このようにMDSC は好中球数にみられるように炎症に関与し,リンパ球数,albumin 値などにみられるように宿主の栄養状態の悪化に関与すると推測される。
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