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JPY
Abstract
がん薬物療法を行う場合,最も問題となる dose-limiting toxicity は好中球減少である。好中球減少時に発熱した場合(発熱性好中球減少症: FN),適切な抗菌薬治療を速やかに開始しないと重症化して感染症死する危険がある。アメリカ感染症学会(IDSA)をはじめ,海外からFN の治療および予防に関するガイドラインが公表されている。しかし,記載されている治療薬の用法・用量は必ずしも日本の保険診療に適合していない。日本の日常診療の実態に適したFN の対処方法を明らかにすることを目的に,日本臨床腫瘍学会では「FN 診療ガイドライン」を作成した。その概要を紹介する。FN とは,好中球数が500/mL 未満または1,000/mL 未満で48 時間以内に500/mL 未満に減少すると予想される状態で,かつ腋窩温37.5℃以上(口腔内温38℃以上)の発熱を生じた場合と定義する。FN を発症した場合は,経験的治療として緑膿菌を抗菌スペクトラムに含むb-ラクタム薬単剤の経静脈投与を開始する。FN の抗菌薬治療は,原則として解熱が得られ好中球数が500/mL以上に回復するまで継続する。高リスク患者で4〜7日間広域抗菌薬を投与してもFN が遷延する場合は,抗真菌薬の経験的治療が推奨される。FN の発症率が20%以上(高リスク)のがん薬物療法を受ける患者では,初回がん薬物療法時からGCSFの予防投与が推奨される。
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