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Opioid導入時の制吐薬としてのProchlorperazineとPerospironeの制吐作用と錐体外路症状についての比較検討
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JPY
Abstract
opioid による悪心の予防としてしばしばprochlorperazine が使用されているが,prochlorperazine は錐体外路症状を生じることが問題となる。錐体外路症状が生じると患者の苦痛は著しく,生命に危険を及ぼすこともあるため,その発現率を知り対策を考えることは重要である。本研究の目的はoxycodone 徐放錠10 mg/day でopioid を開始する時に,予防的な制吐薬としてprochlorperazine あるいはperospirone を用いた場合の悪心・嘔吐と錐体外路症状の発現率を調査し,両薬剤の有用性について比較検討することである。2007 年5 月〜2008 年9 月の間に当センター緩和ケア科医師が診療を行ったがん患者のうち,入院または外来でoxycodone 10 mg/day 開始と同時にprochlorperazine(10 or 15 mg/day,経口投与)またはperospirone(4 or 8 mg/day,経口投与)を開始された患者を各群50 名,合計100 名を連続的に対象とし,後ろ向きのカルテ調査を行った。opioid 開始後1 週間以内の悪心・嘔吐および投与期間中の錐体外路症状の発現率について評価した。その結果,悪心・嘔吐の発現率はprochlorperazine群8.0%,perospirone群が4.0%であり,統計学的な有意差は認めなかった。一方,錐体外路症状の発現率はprochlorperazine 群で14%にみられたのに対し,perospirone 群では認めず有意差がみられた。さらにprochlorperazine 群による錐体外路症状は全例アカシジアであり,1 週間以内に出現していた。本研究の結果から,がん患者における制吐薬としてprochlorperazineを使用する際にはアカシジアを見落とさないよう十分留意すること,さらに代替薬としてperospironeなどの非定型抗精神病薬を使用することが有用である可能性が示唆された。
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/content/article/0385-0684/40080/1037