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アンケート調査による外来がん化学療法に伴う味覚異常の発生に関する検討
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JPY
Abstract
がん化学療法は様々な副作用が出現することが知られている。そのなかでも味覚異常は患者からの訴えが多い副作用であるが,その実態については未だ不明な点が多いのが現状である。そこで今回われわれは,外来がん化学療法施行患者における味覚異常の発現状況を明らかにするためアンケート調査を行った。対象は2010 年6 月〜2012 年2 月までに独立行政法人国立病院機構四国がんセンターにおいて外来がん化学療法を施行した患者356 名である。対象患者のうち味覚異常ありと回答があったのは156 例(43.8%)で,男女比は34:122 であった。レジメン別ではoxaliplatin+5-FU(FOLFOX6),docetaxel(DTX),paclitaxel(PTX),docetaxel+cyclophosphamide(TC),epirubicin+cyclophosphamide(EC)で高頻度に味覚異常の発現がみられた。味覚異常の発生は1 サイクル目から認められ,発生時期は抗がん剤投与後1 週間以内とした症例が60.3%と最も多かった。次に,味の感度については塩味,うま味が鈍感になると回答した症例が多くみられたが,二つ以上の味で変化したと回答した症例が87.2%であり,多彩な症状を呈すると考えられた。また,味覚異常が食欲に与える影響では104例(66.7%)の症例で味覚異常により食欲が低下したと回答しており,味覚異常の発生が患者のQOL を著しく低下させる可能性があることが示唆された。以上のことから,味覚異常は外来がん化学療法施行患者の約半数で発生していることが明らかとなり,がん化学療法を行っていく上で十分に留意すべき副作用であると考えられた。また,味覚異常の発生に際しては服薬指導や栄養指導など患者サポートが重要であるとともに,その治療法および対策を確立する必要があると考えられた。
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