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JPY
Abstract
悪性グリオーマの予後は不良であり,特に膠芽腫の5 年生存割合は未だに10%に満たないのが現状である。この治療困難な疾患に対しては,単一の治療法での治癒は見込めず,手術,放射線,化学療法を効率的に組み合わせた集学的治療が必須といえる。元来,浸潤性に発育するために手術的に全摘することは不可能であるが,切除割合が高いほど予後の改善を認めるため,悪性グリオーマに対しても可及的最大限の摘出をめざすことは重要である。一方,脳機能温存の工夫も行われており,術前検査のみならず,術中のナビゲーション,誘発電位,光線力学診断,術中MRIさらには覚醒下手術などにより,言語機能,運動機能などの保護を図っている。手術的に摘出不能な腫瘍浸潤部に対しては放射線治療が有効である。EORTCからの発表に基づき,テモゾロミド併用の化学放射線治療が現在の標準治療となり,ニトロソウレアを用いていた時代に比べ,膠芽腫の治療成績は確実に改善されたが,その生存期間中央値は14.6 か月とまだまだ不十分である。より有効な治療法を確立していくためには,国内においても多施設共同臨床試験を進めていく必要があり,今後導入されてくる分子標的薬などの新規治療薬なども積極的に取り入れていく必要がある。
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/content/article/0385-0684/40100/1274