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JPY
Abstract
2006年9 月に本邦にて使用可能となったテモゾロミド(temozolomide: TMZ,テモダール)は悪性神経膠腫に対して有効率の高い薬剤であるが,有効症例でも治癒には至らず,再発はほぼ必発である。TMZへの耐性を示す症例は腫瘍組織におけるO6-methylguanine-DNA methyltransferase(MGMT)遺伝子プロモーターのメチル化と関連性があり,今後,TMZを中心とする併用化学療法を展開するに当たり,MGMT を有効に不活化させる戦略やMGMT を枯渇させる方法などが検討されている。たとえば,TMZ 150 mg/m2/dayの7 日間連続投与7 日間休薬(dose dense regimen),75〜100 mg/m2/dayの21 日間連続投与7 日間休薬(metronomic regimen)など,低容量で長期間投与し,総投与量を1.4〜2.1倍に増加させて,MGMTを枯渇させ効果を高めようとする試みがされている。また,各種薬剤との併用では,cisplatin,carboplatinum,BCNU,CCNU,CPT-11,thalidomide,cis-retinoic acid,tamoxifen,marimastat,IFN-a,IFN-b などが試みられている。特に最近は,分子標的薬剤との併用療法が注目されつつあり,2013 年6 月に本邦でも認可された血管新生因子阻害剤bevacizumab(抗VEGF 製剤)との併用に期待がかかっており,現在,全世界での第Ⅲ相国際共同治験の結果報告待ちの状態である。また,2013年1 月にはニトロソウレア系薬剤[カルムスチン(carmustine,BCNU)]の脳内留置型wafer(Gliadel:ギリアデル)の初発および再発悪性神経膠腫への適応が本邦で認可され,現在,手術現場で多用されている。しかし脳内留置型BCNU は,その有効性を示す報告はまだ少なく,今後,膠芽腫を含む悪性神経膠腫に対する前方視的な臨床試験の実施が必要である。
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/content/article/0385-0684/40100/1283