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JPY
Abstract
抗がん剤を取り扱う経験が乏しい看護師に2009年と2010 年に曝露予防について2 年にわたって院内集合研修を行った。調査対象は2009 年度新入職看護師108 名,2010 年度入職2 年目看護師111 名うち日常業務において抗がん剤の調製を行っている研修生で,2009年度23 名,2010年度21名であった。それぞれの研修後に曝露予防についてのアンケート調査を実施し,項目ごとに内容を検討した。2009年度研修前後の理解度の比較では,抗がん剤曝露の危険性を認識し,その予防対策についての知識の向上が認められる結果が得られた。しかし,2010年度の研修後では,曝露対策を「常に実践ができている」と回答した割合が低下を示しており,2009年度の研修で得た知識が,1 年後の追跡調査において日常業務で行動に結び付いていないことが明らかになった。その理由として,経験年数の浅い研修生では部署内での発信力が弱く,知識は得られても実践に至りにくいことが考えられた。また,研修生からは防護用具などの必要物品が整っていれば実践可能であること,曝露予防についてのガイドラインの周知がされていないことなどの意見があった。現在の医療現場では,看護師によるベッドサイドでの抗がん剤の投与,管理は必要不可欠であるため,看護師は専門的知識に基づく技術でリスクを回避する必要がある。今後の課題として,①抗がん剤の曝露に対して職種に限らず共通した知識をもち危険性を認識し,現在作成されている「がん化学療法ガイドライン」を有効に活用できるよう,経験年数の浅い看護師だけでなく多くの看護師に周知していくこと,② がん化学療法看護の専門知識を習得したスタッフが自部署において役割モデルになって発信をしていき,抗がん剤の曝露予防行動がとれるスタッフを増やしていくこと,③化学療法委員会による定期的なラウンドなど,多職種が協働して安全な抗がん剤の取り扱いが行えるように連絡・調整を行うことが必要である。
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/content/article/0385-0684/40110/1521