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JPY
Abstract
腫瘍崩壊症候群(TLS)は,腫瘍の急速な破壊により細胞内容物が大量に血中に放出されることにより惹起される致死的な代謝異常である。TLS はlaboratory TLS(LTLS)とclinical TLS(CTLS)に分類される。LTLSは,高尿酸血症,高カリウム血症,高リン血症のうち二つ以上が認められる状態である。CTLSはLTLSに加え,腎不全,不整脈,突然死,痙攣が出現した状態である。TLS の予防と治療法は,大量補液,高尿酸血症の管理,電解質の頻回のモニタリングと異常の補正である。ラスブリカーゼは,遺伝子組換え型のウレートオキシダーゼであり速やかな尿酸の正常化が可能である。ラスブリカーゼの臨床導入に伴い,診療ガイドラインが公表され,推奨されるリスク評価法,予防法が提唱された。このガイドラインは,造血器腫瘍症例のみならず固形がんの症例にも適応可能である。しかし分子標的薬の広範な臨床導入などにより,医療環境は大きく変化しつつある。またラスブリカーゼの使用により,リン酸の血中濃度がCTLSの最も重要なリスク因子となる。近い将来,ガイドラインの再評価が必要となるであろう。
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/content/article/0385-0684/41020/135