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発熱性好中球減少症に対するGarenoxacinとLevofloxacin予防投与の比較検討
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JPY
Abstract
levofloxacin(LVFX)が固形癌患者などに対する化学療法実施時の発熱性好中球減少症(febrile neutropenia: FN)の発症を有意に減少させることが,プラセボ対照無作為化比較試験で示されている。garenoxacin(GRNX)は,高頻度で肺炎の起炎菌となり得るグラム陽性菌,特に肺炎球菌に対する抗菌力がLVFX を凌駕することが示唆されている。当施設では,以前よりFN 発症の高リスクと判断された患者にLVFX の予防投与を行うことがあったが,GRNX 上市以降は同様の患者群に対しGRNX の予防投与を行う症例が増えている。そこで,両薬剤のFN に対する予防投与の効果および副作用を比較検討することにした。2007年8 月〜2012年4 月までに固形癌の化学療法中にFN 発症の高リスクと判断され,GRNX(72例)またはLVFX(55例)が予防投与された127例を後ろ向きに解析した。主要評価項目は発熱エピソードの件数で,腋下体温で38.0℃以上を1回記録した場合とした。副次的評価項目は発熱エピソードが認められた時の起炎菌,感染巣および安全性(薬剤投与に関連する死亡副作用)とした。総投与コース数はGRNX 群106 コース,LVFX 群82 コースで,発熱エピソードはGRNX群2件,LVFX 群が7 件であった(p=0.044)。両群すべての発熱症例において明らかな起炎菌および感染巣は同定できず,好中球の回復とともに速やかに解熱した。副作用に関しては,GRNX 群で皮疹4 例,肝障害が3 例に,LVFX 群で皮疹2 例,肝障害が2 例に認められたが,これら副作用の発現頻度に両群で有意差を認めなかった。両薬剤に関連すると考えられる重篤な副作用は認めず,死亡例もなかった。GRNX はLVFX と比較して有意にFN を抑制し,両薬剤に関連すると考えられる重篤な副作用は認められなかったことから,GRNXはFN 予防における有用な抗菌薬の一つと考えられる。
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