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乳癌患者におけるFEC 療法中の口腔粘膜炎の発症とRebamipide製剤の治療効果に関する検討
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JPY
Abstract
がん化学療法で生じる口腔粘膜炎の支持療法薬は確立されていない。2007 年9 月〜2008 年8 月にFEC100 療法を施行した乳癌患者91 例の,口腔粘膜炎のGrade変化をretrospectiveに調査した。当院では,rebamipide製剤(ムコスタ®)の粘膜保護作用に期待し,口腔粘膜炎発症次コース以降にrebamipide の連日投与を試行しており,その効果を中心に検討した。年齢中央値55(32〜76)歳,FEC4 コース中43 例(47%)に口腔粘膜炎を認めた。対象の91 例は,FEC4 コース中rebamipide非投与のA群49 例,FEC 開始前からrebamipideを投与されたB群14 例,口腔粘膜炎発症後rebamipideを投与したC 群28 例に分類された。口腔粘膜炎発症率はrebamipide 投与の有無をFEC 開始時点で区切り検討し,B 群5 例(36%),A+C 群38 例(49%)であった(p=0.3472)。GradeはB群(G1; 4 例,G2; 1 例),A+C 群(G1; 20 例,G2+G3; 18例)であった(p=0.2467)。C 群は25 例(89%)で次コースのGrade低下,17 例(61%)で発症なく(G0),15 例(54%)で最終コースまで継続して口腔粘膜炎の発症を認めなかった。これらの結果から,rebamipideの治療効果がうかがえた。有意差は認めなかったが,rebamipideで口腔粘膜炎の発症予防や症状軽減を図れる可能性があり,新たな支持療法薬として期待できそうである。口腔粘膜炎に対しては,口腔ケアを基本に多職種によるチーム介入と同時に,今後rebamipideの予防効果に関して前向きランダム化試験を行い,検証を進めたい。
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