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Capecitabineにより涙道障害が認められた1 例
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JPY
Abstract
近年,S-1 に代表されるように抗悪性腫瘍薬による角膜障害や涙道障害などの眼部の有害事象が問題となっている。capecitabine はS-1 と同様にフッ化ピリミジン系の抗悪性腫瘍薬であるが,眼部の有害事象に関する報告は極めて少なく,詳細は明らかになっていないのが現状である。今回,capecitabine により涙道障害が認められた症例を経験したので報告する。患者は71 歳,女性。乳がん骨転移の治療のためtrastuzumab+capecitabine 療法が行われており,capecitabine 開始7日後から流涙の訴えがあった。その後,capecitabine は手足症候群の増悪により休薬および減量されたが,流涙は継続していた。capecitabine は開始から287 日後に手足症候群の増悪が原因で中止となったが,流涙が増強していたため患者は眼科を受診した。眼科医の診断結果は両眼鼻涙管閉塞および両眼白内障であり,gatifloxacin 点眼液0.3%およびfluorometholone点眼液0.1%が処方された。その後,流涙は軽減し,眼科再診の結果,症状の改善が確認された。本症例ではcapecitabineの投与が原因と考えられる涙道障害が発現した。その症状は可逆的であり,capecitabine の中止および眼科的治療により改善した。本症例は今後,capecitabineの涙道障害を議論する上での貴重な報告になり得ると考えられる。
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/content/article/0385-0684/42010/123