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終末期がん患者に在宅療養移行を勧める時の望ましいコミュニケーション―多施設遺族研究―
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JPY
Abstract
目的:終末期がん患者の在宅療養移行時における医師とのコミュニケーションについて,家族からみた改善の必要性とつらさを明らかにし,関与する要因を明らかにすることを目的とする。方法: 15 の診療所で在宅緩和ケアを受けて死亡したがん患者の遺族1,052名を対象とした郵送調査を施行した。在宅療養移行時における医師とのコミュニケーションについて,改善の必要性と家族のつらさについて質問した。関連する要因として,医師の説明の仕方7 項目,医師の説明の内容12項目について回答を求めた。結果:主要評価項目である改善の必要性とつらさの両方に欠損がない616 名(60%)を解析対象とした。家族の30%(186名)が改善の必要が「かなりある」,「非常にある」と回答した。家族の59%(360名)が「つらい」,「とてもつらい」と回答した。在宅療養移行時のコミュニケーションに関する改善の必要性,つらさの決定要因は,①在宅療養への移行を「治療の失敗・医学の敗北である」,「もう何もすることはない」という医師の言動,② 患者や家族の心の準備を考慮しない説明,③病院医師と在宅医療を担う医師との緊密性がみえないこと,④ 医師の説明の途中で患者や家族が質問できないこと,⑤説明後の看護師によるわかりやすい補足がないこと,⑥ 在宅療養に関して早急な決断を迫ることであった。結論:在宅療養移行時のコミュニケーションにおいて,終末期がん患者の家族の30%が改善の必要性を約60%がつらさを感じていた。在宅療養移行時のコミュニケーションの望ましいスタイルとして明らかになった医師・看護師の態度に基づいた介入研究により,効果の検証が求められる。
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