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FcgR 遺伝子多型によるセツキシマブ効果予測の検討
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JPY
Abstract
背景: セツキシマブ(Cmab)は切除不能進行再発大腸癌の予後改善に重要な役割を果たしている。現在,一般臨床ではKRAS 遺伝子がCmab の予後予測因子として用いられているがCmab のさらなる効果予測因子の探索が試みられている。目的: Cmab の効果とFcgR 遺伝子多型の関連性を検討した。対象と方法: FLIER 試験(切除不能進行再発大腸癌に対する二次治療としてのFOLFIRI+Cmab 療法: ECRIN)登録症例のうちKRAS(コドン12,13)とBRAF(コドン600)野生型の57例。FcgR Ⅱa(H131R)/Fcg Ⅲa(V158F)と奏効率,overall survival(OS),progression-free survival(PFS)との関連を検討した。結果: FcgR Ⅱa(HH/HR/RR),FcgR Ⅲa(FF/FV/VV)の遺伝子多型は奏効率,OS,PFS のいずれも関連は認めなかった。haplotype 解析ではFcgR Ⅱa-131H,FcgR Ⅲa-158V がそれ以外と比較して奏効率が有意に低く(p=0.018),diplotype解析においてもHV/HV で奏効率が有意に低かった(p=0.038)。考察・結語:今回の検討ではFcgRⅡa-131H とFcgR Ⅲa-158V がCmab の予後不良因子になる可能性が示唆された。ADCC 活性に関与するFcgR 遺伝子多型がCmabの効果予測因子になり得るかについてはさらなる検討が必要と考えられた。
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/content/article/0385-0684/42100/1310