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Oxaliplatinによる眼障害に関する後方視的検討
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JPY
Abstract
近年,S-1 に代表されるように抗悪性腫瘍薬による眼障害が問題となっている。oxaliplatin は大腸がんの標準治療において汎用されている抗悪性腫瘍薬であり,重大な副作用として,視野欠損,視野障害,視神経炎,視力低下などの眼障害も報告されている。しかしながら,発現時期や発現頻度など未だ不明な点が多いのが現状である。そこで日常診療における有益な知見を得るため,oxaliplatin の眼障害に関する後方視的な調査を実施した。本検討期間でoxaliplatin が投与された全患者55 名のうち,眼障害が発現した患者は10 名(18.2%)であった。内訳は眼瞼下垂5 名(9.1%),視野障害2 名(3.6%),視力低下2 名(3.6%),眼痛1 名(1.8%),充血1 名(1.8%),流涙1 名(1.8%)および霧視1 名(1.8%)であった。発現時期は初回や2 回目などの治療初期が多く,症状の程度はいずれもGrade 1 または2 で比較的軽度であった。また,多くの症例が自然経過にて症状の改善を認めた。以上より,oxaliplatin による眼障害は可逆的で軽微な症状が大半を占めるものの,本邦においてもある程度の頻度で存在していることが明らかとなった。今後,より多くの施設で詳細な検討を行われることが望まれる。
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/content/article/0385-0684/42110/1401