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JPY
Abstract
近年,卵巣癌についてゲノムワイドな解析が進められている。卵巣高異型度漿液性癌(HGSOC)は,TP53遺伝子の体細胞変異がほとんどの症例で認められ,染色体コピー数異常が著明である。HGSOC のうちおよそ20%の症例でBRCA 遺伝子変異が認められるが,それらの症例にはPARP 阻害剤が有用である。HGSOC は遺伝子発現プロファイルにより予後や薬剤感受性が異なり,病理組織学的にも特徴付けられる4 サブタイプに分類される。またHGSOC の全ゲノム解析により,化学療法耐性にかかわる様々な原因が明らかになっている。一方,化学療法抵抗性の卵巣明細胞癌(OCCC)では,子宮内膜症性囊胞内の発がん機序に酸化ストレスが関与している。OCCC 特異的に発現する遺伝子には,HNF1Bやその下流遺伝子,さらに酸化ストレスに関連する遺伝子が高発現している。HNF1B はOCCC 細胞において,酸化ストレス抵抗性およびプラチナ抵抗性をもたらす。今後,このようなOCCC の性質に基づき,新規治療法の開発が期待される。
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/content/article/0385-0684/43110/1316