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JPY
Abstract
切除不能・転移再発胃癌の治療成績は不良であり,その原因の一つに胃癌に多くみられる転移・再発形式である腹膜播種があげられる。本稿では現在検討されている化学療法について述べる。腹膜播種を有する症例においては高度腹水貯留を来す症例も多く,現在の切除不能・再発進行胃癌において一次治療として用いられるS-1,capecitabineなどの内服薬,大量補液を要するcisplatinは使用しにくく,methotrexate+5-FU,5-FU 持続静注,5-FU+l-levofolinate,paclitaxelなどが使用される。また,さらなる治療効果の改善を期待し,5-FU+l-levofolinate+paclitaxelを組み合わせたFLTAX療法のランダム化第Ⅱ/Ⅲ相試験(JCOG1108)が症例集積中である。さらに腹腔洗浄細胞診陽性を伴う胃癌に対する治療戦略については,現在本邦においてはS-1 単独またはS-1+cisplatin が用いられることが多いが前向きな検討は存在せず,今後検討を要すると思われる。なお,新しい治療戦略としてpaclitaxel,S-1 を併用した経静脈・腹腔内併用療法が胃癌において検討されている。先のASCOで IP paclitaxel+IV paclitaxel+S-1 の S-1+cisplatinに対する優越性を検討した第Ⅱ/Ⅲ相試験の結果が報じられた。結果,統計学的な有意差はみられなかったものの,IP paclitaxel群にて良好な傾向がみられた。胃癌腹膜播種についてさらなる知見の蓄積により治療戦略の開発,治療成績の改善が期待される。
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