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腎機能低下患者におけるネダプラチンの投与量に関する解析
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JPY
Abstract
ネダプラチン(NDP)は白金錯体抗がん剤で,その用量制限毒性(DLT)は血小板減少を主とする骨髄抑制である。日本人の非高齢者における NDP の推奨投与量は 4 週ごと 100 mg/m2である。NDP による血小板減少の発現は腎機能とよく相関することが報告されているが,現在のところ腎機能低下患者における投与量は明確に示されていない。本研究では,腎機能低下患者におけるNDP の投与量を評価するためにレトロスペクティブに調査し,NDPによる血小板減少および好中球減少に対するリスク因子について解析した。2011年4 月〜2014年3 月までに,当院においてNDP の単剤療法を受けた患者83 例を対象とし,腎機能に基づいてクレアチニン・クリアランス(Ccr)B60 群とCcr<60 群の2 群に分けた。Grade 3 以上の血小板減少および好中球減少の発現頻度は,CcrB60 群よりもCcr<60 群において有意に高かった(それぞれ3.4% vs32.0%; p=0.001,6.8% vs 32.0%; p=0.005)。また,Ccr<60 群において,Grade 3 以上の血小板減少および好中球減少の発現頻度は,NDPを標準量(100 mg/m2)で投与された群よりも減量して投与された群のほうが低かった(どちらも41.7%vs 23.1%; p=0.410)。多重ロジスティック回帰分析では,NDP 投与量および血清クレアチニン値は,Grade 3 以上の血小板減少および好中球減少に対するリスク因子であることがわかった。これらの結果から,Ccr<60 を示す腎機能低下患者で安全な薬物治療を実施するためにはNDP の投与量を減量すべきであることが示唆された。
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/content/article/0385-0684/44020/143