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緩和ケア研修会PEACE プロジェクトの成果と展望
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JPY
Abstract
わが国ではがん患者の痛みやつらさに対する対応は十分でなく,緩和ケアの教育が十分でなかった。政府はがん対策推進基本計画において「すべてのがん診療に携わる医師が研修等により,緩和ケアについての基本的な知識を習得する」ことを目標として掲げ,緩和ケア研修会の教育体制を整備するため,基本的緩和ケアの教育プロジェクトである「PEACE プロジェクト」が開始された。2 日間12 時間以上の集合研修では,痛みをはじめとする症状緩和とコミュニケーションに重点が置かれた。2017年3 月時点で4,888回の研修会が開催され,93,250名の医師が修了し,世界最大規模の緩和ケア研修となった。前後比較研究により,緩和ケア研修会前後で医師の緩和ケアに関する知識は有意に向上し,困難感は減少した。また,質的研究でも「初めて系統的に緩和ケアを学ぶ場となった」,「患者・家族のもつ苦痛に目を向けることができるようになった」などの効果が示唆された。今後は,2017年に予定されている指針の変更に準拠し,e-ラーニングと集合研修を組み合わせた形で緩和ケア研修会を行うことで,受講者のレベルとレディネスに合わせた基本的緩和ケアの教育が提供される予定である。
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