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オピオイドの引き出しを増やす―メサドン,タペンタドール,ヒドロモルフォン―
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JPY
Abstract
近年日本において,オピオイド・スイッチングの選択肢となり得るいくつかの薬剤が承認された。2012 年9 月に承認されたメサドンは,わが国ではいわゆる_step 4dオピオイドとして位置付けられており,経口モルヒネ換算60 mg/日以上のオピオイドからの切り替えとしてのみ使用可能である。個人差の多い薬物代謝や多彩な薬物相互作用など留意すべき点は多いものの,NMDA阻害作用,m-d ヘテロ二量体の分解促進作用などにより他のオピオイドとの交叉耐性が少なく,オピオイド・スイッチングにおける重要な選択肢の一つである。2014 年3 月に承認されたタペンタドールは,ノルアドレナリン再取り込み阻害作用をもつオピオイドである。オキシコドンとの無作為化比較試験で副作用がやや軽い傾向があり,薬剤相互作用が少ない,活性代謝産物を生じず低腎機能患者に使いやすいなどの利点がある。2017 年3 月に承認されたヒドロモルフォンは,モルヒネに類似した効果と副作用のプロファイルをもつ。鎮痛活性のある代謝産物を生じず,モルヒネと比較して神経毒性のある代謝産物の生成も少ない。現時点では,呼吸困難に対する効果や低腎機能患者での忍容性に関して確定的なエビデンスがないため,今後の質の高い研究が求められる。これら最近使用可能となったオピオイドにより,長期にわたって安定した疼痛コントロールの提供が可能となることを期待したい。
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