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JPY
Abstract
S-1 に特徴的な副作用として流涙がある。流涙発現頻度は報告ごとに乖離があり,流涙発現時期や危険因子,対症療法のコンセンサスが確立しているとはいい難い。2014 年4 月〜2016 年9 月までのS-1 服用患者202 名を対象に,流涙発現時期および危険因子,対症療法の転帰を後方視的に検討した。がん薬物療法開始時におけるクレアチニン・クリアランス推定値の中央値は75.8 mL/min,相対的治療強度の中央値は87.1%であった。流涙発現率は26.7%であった。流涙発現までのS-1累積投与量中央値は23,520 mgであった。流涙発現患者のみで解析すると5,050 mgとなり,うち40.7%はS-1 服用開始後2 か月以内に流涙が発現していた。危険因子の検討を行ったが,統計学的に明らかなものは認められなかった。流涙への対症療法は,院内製剤である生理食塩液点眼液が最も多く処方されていた。生理食塩液点眼液の転帰は症状改善29.4%,不変70.6%,増悪例は認められなかった。S-1服用開始時から流涙を確認することが必要であり,涙液保持作用のない点眼薬での対症療法が有用と考える。
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/content/article/0385-0684/45020/265