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後腹膜由来巨大脂肪肉腫に対し外科的切除および化学療法により治療中の1例
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JPY
Abstract
症例は64 歳,男性。2015年12 月,食道違和感などがあり,精査目的にて当院紹介となった。上部消化管内視鏡検査では,胃体部および前庭部にて前壁側よりの壁外圧迫を認めた。CT 検査では,腹部左側を占拠する巨大な脂肪性腫瘤を認めた。内部は不均一で索状物や分葉構造を伴い一部には増強効果がみられる部分を認め,腫瘤により膵や左腎など後腹膜臓器が右方へ偏位し,左後腹膜由来の脂肪肉腫が疑われた。術前診断として脂肪肉腫と考え手術を選択した。初回手術では,総重量約4.0 kgの腫瘍を摘出したが,サイズが大きく分割切除となった。摘出時,腎周囲の脂肪織は腫瘍と正常腎前筋膜との境界が不明瞭であった。病理学的診断では,脱分化型脂肪肉腫と考えられた。術後3 か月目のCT 検査では,膵体部腹側に3cm 程度の再発が疑われ,確認のため2 か月後に再度CT 検査したところ病変は17 cm と急速に増大し,2 回目の摘出手術となった。2 回目の術後は,術後補助化学療法としてエリブリンやドキソルビシン+イホスファミド(AI)療法を使用した。しかし,その後腹膜播種として再発,3 回の手術による摘出を要し,現在,再度補助化学療法を検討中である。脂肪肉腫に対する治療は奏効する化学療法が決まっておらず,局所療法としての手術療法が中心となる。今回,巨大な脂肪肉腫で腫瘍自体も均一ではなく,比較的ゆっくり増大する部分と急速に増大する悪性度の高い部分があり,外科的切除と化学療法による治療を組み合わせながら治療を継続している。後腹膜腫瘍としての脂肪肉腫の治療について文献的考察を加え報告する。
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/content/article/0385-0684/45030/548