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JPY
Abstract
がんは日本人の死因の第1 位を占め,日本人の2 人に1 人が生涯にがんを罹患する。医療費削減の観点からも,がんの早期診断・早期治療が望まれるが,わが国のがん検診の受診率は依然として低い。その原因として,現行のがん検診はがん種ごとに異なる検査を受けなければならず,コストや時間がかかることや検査に苦痛が伴うことなどがあげられる。そのため,より安価で簡便ながんのマルチスクリーニング法の開発が課題である。既存のがんスクリーニング検査は画像検査や人工機器によって行われており,感度と低コストを両立するのが困難であった。われわれは,線虫の優れた嗅覚を用いて尿中のがんの匂いを検出し,多種のがんを同時にスクリーニングできる方法(N-NOSE)を開発した。242 検体について調べた結果,N-NOSE は早期がんを含む10 種類のがん種について感度95.8%,特異度95.0%で検出できることが示された。線虫は飼育コストも低く,クローン化されており個体差がないため安定した結果が得られるという利点がある。N-NOSE は,尿検体を用いて非侵襲的かつ安価に様々ながん種の有無を調べることができるため,がん検診の一次スクリーニングとしての利用が期待される。
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