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JPY
Abstract
cytotoxic T-lymphocyte associated antigen 4(CTLA-4),programmed death 1(PD-1)やprogrammed death-ligand1(PD-L1)などは免疫チェックポイント分子である。CTLA-4は活性化T細胞の表面に発現し,CD28 とB7の結合を阻害する。CTLA-4経路はリンパ節を中心に作用する。PD-1 は主にT細胞に発現し,そのリガンドであるPD-L1とともに腫瘍微小環境にかかわっていると考えられる。免疫チェックポイント分子に対するモノクローナル抗体は免疫チェックポイント阻害剤(immune-checkpoint inhibitors: ICI)と呼ばれ,悪性腫瘍に対する治療としての新たな薬剤である。同薬剤は,癌細胞抗原をターゲットとしたT 細胞性の細胞障害性を増強し,およそ20〜30%の進行期癌患者に有効性を認める。一方で,同薬剤は従来の抗癌剤と比較して特徴的な副作用(immune-related adverse events: irAEs)を生じる。irAEsに関しては,皮膚,消化器,肝臓,神経系における障害に加えて,主な内分泌臓器(下垂体,甲状腺,膵臓,副腎など)における機能障害が報告されている。ICIによる内分泌障害のなかには進行が急激である場合や,致命的な場合もあり,的確な診断と迅速な治療ならびに緊密なフォローアップが肝要である。その際,内分泌障害に関連した兆候(全身倦怠感の増悪,高血糖症・低血糖症,低血圧症,低ナトリウム血症など)への留意が必要であると思われる。本稿においては,ICIによる内分泌障害の成因について考察を行い,診断および治療指針,今後の展望について述べる。
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