No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
再発大腸癌に対してCapeOX+Bevacizumabによる化学療法中に肺動脈血栓症を合併した1 例
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
症例は80 歳,女性。虫垂癌のため腹腔鏡下右半結腸切除施行した(mucinous adenocarcinoma,pT4aN1M0,stageⅢa)後の腹膜播種再発に対してCapeOX+bevacizumab による化学療法を施行した。stable disease(SD)の状態が続き,計5 コース施行した。その間,自覚および他覚症状は特にみられず経過していたが,効果判定のため行った胸部造影CT 検査で肺動脈に血栓形成の所見がみられた。bevacizumabによる合併症と考え化学療法は中止し,ヘパリン投与による抗凝固療法を開始した。肺梗塞など併発することなく,抗凝固療法はapixaban に変更した。これにより肺動脈の血栓は消失したが,腹膜播種は増大し死亡した。切除不能進行再発大腸癌に対してCapeOX+bevacizumabは大腸癌治療ガイドラインでも推奨されるレジメンの一つである。一般的にbevacizumabの副作用は比較的軽微とされているが,重篤な副作用には消化管穿孔や血栓症などがあげられる。なかでも肺塞栓症の頻度は約0.1%と少ないが,死亡に至る例もあり注意をすべき合併症である。しかし血栓症を併発しても症例のなかには本報告のように無症状のものも含まれていると思われる。bevacizumab投与に際しては,血栓症合併に対する早期発見および治療を含めた対策が必要と考える。
Full text loading...
/content/article/0385-0684/45130/2330