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JPY
Abstract
肝細胞癌(HCC)治療の第一選択は肝切除術であるが,超高齢者(80 歳以上)は多彩な基礎疾患や心肺機能の低下があることが多く,手術のリスクが高い。今回,超高齢者HCC 患者に対して肝切除術を施行した症例を対象として検討し,その安全性と有効性を検討した。当院で2009〜2015年までに初回肝切除術を施行したHCC 症例348 例のうち,手術施行時に80 歳以上の23 例(Group 1)と80 歳未満の325例(Group 2)の安全性と予後についての項目を比較検討した。出血,手術時間は両群間に差を認めなかった。術中輸血はGroup 1 56.5%,Group 2 29.2%(p=0.0060)と高齢者に多い傾向にあった。Clavien-Dindo分類Grade Ⅲ以上の合併症は両群に有意差は認めなかった。Group 1 の肝切除後の生存期間中央値45 か月,5 年生存率は30.7%で,Group 2 の生存期間中央値52 か月,5 年生存率47.2%とGroup 2 に良好な傾向は認めたが,有意差は認めなかった。さらにpropensity score(PS)による調整,マッチングを行った後に同様の項目を比較したところ,両群の合併症,入院期間,予後に有意差は認めなかった。適切な腫瘍学的因子,患者のリスクファクター評価により,超高齢者HCC に対する肝切除術も安全かつ有効に施行可能であった。他に予後を規定する他疾患がなければ非超高齢者と同等な予後が期待できると考えられる。超高齢者というだけで治療法を制限せず,積極的な治療も考慮するべきだと考えられる。
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