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特発性血小板減少性紫斑病(ITP)を合併した肝細胞癌に対して肝切除を施行し得た1例
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JPY
Abstract
症例は72 歳,女性。当院内科に特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura: ITP)に対して通院中である。貧血を主訴に救急搬送となり,全身精査目的に行った造影CTで肝S6 領域に早期濃染される10 cm 径および2.4 cm径の腫瘤を描出し,肝細胞癌と診断した。腹腔鏡下脾臓摘出術を施行し,血小板コントロールを行いながら肝動脈化学塞栓術(transcatheter arterial embolization: TACE)を計3 回施行したがS2 に新規病変の出現を認め,血管内治療でコントロール困難な病変と考えられ手術加療の方針となった。術前の投薬調整で血小板は109×10 / 4mLまで上昇し,肝部分切除術を施行した。術後7 日目に腹腔内膿瘍を発症し穿刺ドレナージ術を行い,感染コントロールに難渋したものの術後114日目に全身状態の安定を認め,退院の運びとした。術後病理結果より肝細胞癌,T3N0M0,Stage Ⅲと診断した。血小板値は1.2×10 / 4mL まで減少を認め,穿刺ドレナージの際に一度血小板輸血を必要としたが,入院中に出血の合併症は認めなかった。ITPを合併した肝細胞癌に対する手術症例に対して,周術期管理に対する文献的考察を加えて報告する。
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