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5年間で4回の摘出術を施行し長期生存を得た悪性腹膜中皮腫の1 例
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JPY
Abstract
症例は63 歳,男性。便通異常を主訴に当院を受診し,直腸診で骨盤内に腫瘤を触知した。腹部造影CT で骨盤内に内部は均一で周囲の浸潤はみられず,辺縁部で強い造影効果を示す長径10 cm の巨大腫瘤および肝門にも長径3 cm の同様な腫瘤を認めた。下部消化管内視鏡検査で粘膜病変は認めず,直腸の壁外圧迫による狭窄を認めた。MRIで骨盤内に巨大な分葉状腫瘤を認めT2 強調で淡い低信号であり,内部に不均一な高信号域やビロード状の低信号域を認めた。直腸原発のgastrointestinalstromal tumor(GIST)疑いで,症状緩和と診断目的に骨盤内腫瘤切除術を施行した。摘出した検体の病理結果は悪性腹膜中皮腫であった。肝門部の腫瘤が増大傾向を認めたため初回手術より6か月後に肝門腫瘤切除術を施行し,同様に悪性腹膜中皮腫の診断であった。その後,腹膜中皮腫の再発を繰り返し,初回手術より1 年後に小腸間膜,4 年後に肝S7に再発を認めそれぞれ腫瘤切除を行った。現在,最終手術より2年経過しているが再発なく外来通院中である。悪性腹膜中皮腫は腹膜中皮細胞に発生する悪性腫瘍で,比較的まれな腫瘍である。確立した治療法はなく,予後不良な疾患とされている。今回われわれは,複数回の再発腫瘍切除により長期生存を得ている悪性腹膜中皮腫の1 例を経験したため報告する。
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/content/article/0385-0684/46100/1641