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頭頸部腫瘍におけるWarburg 効果と腫瘍内M2マクロファージ
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JPY
Abstract
腫瘍細胞における糖代謝リプログラミングは,Warburg効果と呼ばれる。細胞は酸素供給の限られた状況で代謝を適応させるという理由だけでなく,急速な細胞増殖に必要な核酸,アミノ酸,脂質を大量に産生するためにWarburg効果を積極的に誘導している。Warburg効果の結果,腫瘍微小環境では解糖系最終代謝産物である乳酸が大量に産生される。腫瘍から分泌された乳酸は免疫抑制誘導因子として作用し,マクロファージをM2 マクロファージに分化誘導する。M2 マクロファージは炎症反応やTh1免疫を抑制し,血管新生や組織リモデリングを促進する。腫瘍関連マクロファージ(TAM)は大半がM2タイプであり,抗腫瘍免疫反応を抑制する。つまりTAMは腫瘍の進展を促進する。われわれは,腫瘍が分泌する乳酸が頭頸部腫瘍のM2 マクロファージ分化と関連していることを報告してきた。FDG はグルコースアナログであり,FDGPET/CT は腫瘍組織の Warburg 効果の指標となる。FDG-PET/CT にて SUVmax,SUVmean の高値である,つまり糖取り込みが亢進した頭頸部腫瘍でM2 マクロファージ分化が亢進していた。腫瘍細胞は糖代謝リプログラミング,すなわちWarburg効果によってM2マクロファージ分化を介して免疫抑制微小環境を誘導していると考えられる。
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