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BRCA 遺伝子検査で病的意義不明のバリアント(VUS)と判定された症例の乳癌術式選択
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JPY
Abstract
背景: わが国のガイドライン上,BRCA 1/2 の病的変異を認め遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)と確定した乳癌症例に対し,原則として乳房温存療法は推奨されていない。また対側乳房の切除,乳房再建の可能性を念頭に置き,将来的な対称性も考慮する必要がある。当院でもHBOC 乳癌症例に対しては,乳房切除,インプラントによる乳房再建を第一選択として推奨している。しかし病的意義不明の変異(VUS)と判定された場合の治療方針は確立されていない。症例1: 患者は45 歳,女性。母が卵巣癌を発症している。検診マンモグラフィにて左乳房に1.5 cm の石灰化集簇を指摘され,ステレオガイド下マンモトームで乳癌と診断した。BRCA 遺伝子検査を希望し,判定はVUS であった。乳房切除,インプラントによる乳房再建を行った。症例2: 患者は64 歳,女性。母,母方叔母,母方祖母が乳癌を発症している。人間ドック超音波検査にて右乳房に0.9 cm の腫瘤を指摘され,針生検で乳癌と診断した。遺伝子検査の結果はVUS で,MRI では対側乳房に異常を認めなかった。患者の希望により乳房温存療法を行った。考察: 米国ではバリアント意義の解析が進んでおり,VUS はすでに全体の2%以下となっている。しかし変異内容には人種差が大きいとみられ,国内症例の報告では6.5%と依然高率である。VUS と判定された場合,患者に対してその意義を十分説明し,現時点では対側乳房の予防手術の対象とはならないこと,さらにHBOC であっても乳房温存療法は絶対禁忌ではないことを伝え,手術術式を選択していく必要がある。
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